私が現在所有しているアコースティックギターは、いずれも中古、俗にヴィンテージと呼ばれるものばかりです。別にヴィンテージをコレクションしているわけではなくて、たまたま欲しいギターがそうだったという事です。
40年振りに50代半ばに弾き語りを始めるにあたって、音楽に関わるきっかけになった、中島みゆきの曲を歌ってみたくなり、どうせならと、当時彼女が使っていたギターを買ったことが始まりです。
好きなアーティストの使っていた楽器を、当時は買えなかったけど大人になって購入するという人が多いんじゃないでしょうか?そこで現行品があればよいのですが、絶版になっていると古いギターを探すより他ありません。
みゆきの使っていたギターが、Martinとかじゃなくて良かった。現行品でも手が出ない。Martinのヴィンテージ集めている人は、最初は伊勢正三とかから入っているのかな?
以下、現在使用しているギターです。
ヤマハN-1000(前期型)
2021年6月に購入したヤマハ N-1000です。サイド・バックがハカランダ合板3ピースなので、前期型です。
サイド・バックが合板のためか、オール単板のように倍音豊かというわけではありませんが、低音が豊かというよりブーミーな位なので、一人で指弾きで歌うにはベースがしっかり出るため、とても歌いやすいギターです。ライブではメインで使い続けています。
1番好きなギターなのですが、同じ金額なら現行品のオール単板の上位グレードの方が一般的に良い音と言われる、倍音豊かな音がしますので、万人向けではないと思います。
特別な思い入れがなかったら、ヤマハならばLL-6あたりを買ったかもしれません。
ヘッドウェイHJ-908(1980年製)
N-1000を調整に出した際にライブ出演が決まり、2023年1月にサブギターとして購入したのが、中島みゆきがN-1000の後に、コンサートやレコーディングで使っていたというヘッドウェイHJ-908です。正確に言うとこのHJ-908の復刻版であるHJ-908reというギターを持っていたのですが、メルカリでオリジナルモデルを発見して購入したもので、復刻版のほうは手放してしまいました。
J‐45スタイルですが、ロングスケールになっているという面白い仕様で、言葉にすると陳腐ですが、上品なJ-45といった音がします。
ヘッドウェイに関しては、日々技術の探究が凄くて仕様もどんどん変わり、ヤマハのように古いギターにプレミアは付いておらず、現行品の方が高価だったりします。
モーリスW-25(1972年製)
学生時代に弾き語りを始めたのが1979年の冬で、最初に買ったのがモーリスW-20というギターでした。2年くらいしてドラムに転向したため友人に譲りました。
青春時代が懐かしくなり、あのころのギターを探していた時、中島みゆきが「時代」という曲でポプコンのグランプリを受賞していた時に弾いていたのがモーリスだとわかり、2023年5月に送料込みで9千円ぐらいで購入したのがこのW-25です。
みゆきが使っていたのは、札幌五輪でアルバイトして買ったと言っていた事、写真の特徴からおそらく1971年製だと思いますが、このギターはデザイン変更の過渡期だったのか、1972年製にもかかわらずヘッドのロゴが1971年頃までのもので、デザインがかわいいので気に入っています。
音は、低音が少々弱いのですが、オール合板とは思えないバランスの取れたフォークギターらしい音がします。
モーリスは、ヤマハのように古いギターに高価な値段がつけられる事はないので、気軽に買えますね。というよりヤマハの中古相場は異常な気がします。