アコギの名盤紹介その２中島みゆき「愛していると云ってくれ」

中島みゆき1978年発売の4枚目となるアルバム。大ヒットした「わかれうた」が収められていますが、前作に続きサウンドエンジニアの吉野金次が関わった事で、これはロックじゃないか！と言う骨太なサウンドでありながら、弾き語りにもってこいの楽曲がずらり並んだ名盤。

A面（曲名の後の名前は編曲者）

1. ｢元気ですか」 吉野金次・・・譜面をめくるおこが聞こえるのは、デモテープ（アマチュアのデモテープとは違うよ）がそのまま採用されたからとか。バックに流れるのは、セザール・フランク「前奏曲、フーガと変奏曲」
2. 「怜子」 吉野金次・・・骨のある後藤次利のベースフレーズが印象的。
3. 「わかれうた」 福井峻・吉野金次・・・福井峻が編曲に加わっているのはオーケストラアレンジのためでしょうか？シングル用の曲であるためか、幾分おとなしいミックスです。
4. 「海鳴り」 吉野金次・・・この曲の後藤次利のベースもかっこいいです。
5. 「化粧」 吉野金次・・・増田俊郎のピッキングハーモニクスを駆使したエレクギターが鳴いています。坂本龍一がレコーディングスタジオで泣きながら歌う姿に慄いたのはこの曲でしょうか？

B面（曲名の後の名前は編曲者）

1. 「ミルク32」 中島みゆき・・・編曲が中島みゆきなのは、彼女の弾き語りデモがそのまま収録されたからだとか。ギターの音色はやはりヤマハN-1000だろうか？指が弦を擦る音も聞こえます。
2. 「あほう鳥」 吉野金次・・・つのだひろのドラムと後藤次利のベースがグルーブしてます。さりげなく入る坂本龍一エレピもかっこいい。パーカッションは斎藤ノブ。
3. 「おまえの家」 中島みゆき・・・こちらも中島みゆきが編曲がなのは、彼女の弾き語りデモのアレンジのままだからか。このアルバムに収録された中島みゆき自身が演奏したと思われるアコースティックギターの音色が、私自身のギターの音色の基準になっている気がします。
4. 「世情」 福井峻・吉野金次・・・テレビドラマで一躍有名になりましたが、この曲もおそらく中島みゆき自身が爪弾くギターが印象的です。福井峻はコーラスとオーケストラの編曲でしょうか。そういえばフェードアウト直前のギターソロが何気に好きでした。